単結晶の構造解析 AXS
Version=2011-5-04 H.M.

構造解析用の強度データ処理方法概略
(プログラム名末尾の2桁の数字および実行時に表示されるVersion値に注意し、最新版を使うこと)

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重要なお知らせ    最新版は2011-5-04

2011-5-04  filout11.exe 原子間距離・角度の計算結果をファイル出力する際、タブ区切りを選択出来る。excelにコピーペーストして処理するのに便利。
2011-2-16  syfr11.exeでフーリエ合成結果をPRIMAで表示可能なSYFR-A.3ed形式で出力する時、負の原子密度も書き出すように修正
       syfr10では出力形式を16とすることで、SYFR-A.3edを作成していたが、その際、MEMの発想で負の原子密度は0に置き換えていた。
       syfr11では出力形式を17とすれば、プロトンの負の核密度の書き出し、あるいはフーリエのrippleによる負の部分も書き出せる。
       なお、書き出しファイルには対称操作は何の情報もないので、IOP,IODR1,IODR2,IODR3= 0 1 2 3 とし、
       かつ、単位胞全領域の密度を計算・出力すること。
2011-1-18  cnvrd11 指数変換の機能拡張
2010-6-06  bdlsで原子座標をcif形式で出力します。出力先はbdlslog.txt
        filoutと同じく、空間群をP1としているので、利用時に必要な編集を施すこと。
2010-5-26  cnvrdで符号付きのFobsを書き出す場合の不具合が修正されました。
2010-5-15/21  syfrとfiloutに機能が追加されました。
        filoutでcif形式に原子パラメータを出力できますが、
        先頭2文字で元素記号を判読するからのでNやCなど、元素記号が1文字の場合は
        1つの半角スペースに続けて元素記号を書くこと、また、原子名には途中にスペースを含ませないこと。
2010-5-09  幾つかのプログラムが2010年版に改訂されました.
反射データファイルの書式が一部変更されています。従前のデータと互換させるためには、
エディターでファイルを修正する必要がある場合があります。必ず、変更点を確認して下さい.
もし、2010年版で不具合があれば、バグであるかもしれないので、お知らせ下さい。 H.M.

0.基本的なこと
 "Analysis of Crystal structure in Personal Computer"について述べている。
初心者はこれを参考に、基本データファイル、原子座標データファイルを用意すること。
反射データファイルは次の1〜2のプロセスで作成されよう。

1.RDRDF
 AFC5R.DATを読み込み、
  標準反射による強度の補正  ISO=1/3の出力選択  球吸収補正  など
を行い、h,k,l,Fobs,sigF を、ファイルに出力する
 Mercury CCDのf2.dat (h k l F2 sigF2が自由形式で書かれている。F2とはIntensityそのもの)を読み込む場合は、
次のようにファイルの先頭に2行を追加しておく。このうち、1行目のMercury,は必ず、
この通りとすること。他はコメントなので、2行あることが必須。
Mercury, 2009-11-20, DKDP, 298 K 
h, k, l, I=F^2, sigI
また、ファイル末尾には
  0  0  0    0.0    0.0
と、データ終了行を追加すること。
 その他、Huber-mxcのデータや、FONDER中性子データの読み込みもできる。但し、
FONDERデータにあっては、前処理として、次の4ステップを実行しておくこと。
1)マックPCでpCheck_X13を実行して、バックグランドと標準偏差を決定。
2)DABEXN.exeで吸収補正と次の消衰補正の準備を実行
3)RADIELN.exeで消衰補正を実行
4)radsig.exeを使って、h k l Fobs Fcalc sigFのファイルを作成

2.CNVRD
 RDRDFで書き出したファイルを読み込んで、
   消滅則のチェック  等価な指数の強度の平均化  指数の並び替え  吸収補正
などを実行し、ファイルに書き出す

3.BDLS
 上記の書き出したファイルを読み込んで、ブロック対角近似で構造パラメータの精緻化をはかる。
但し、正方晶系・立方晶系では、対角近似の計算を選択すること。
 このプログラムの実行に際しては、反射データファイルの他に、
   基本データファイル   原子座標ファイル
を予め用意すること。2つのファイルは基本+反射+原子の順に、1つのファイルにしてもよい。
 2010-6-6 FILOUT10と同様に、原子座標をcif形式でbdlslog.txtに書き出す。(5.の注意に同じ)

4.SYFR
 最小二乗法BDLSの結果を受け、差のフーリエ合成などを行ったり、MEM実行のためのファイルを作成する
 フーリエ合成した結果は、表計算ソフト(excel)や等高線作図ソフト(graphR)で表示すればよい。
 2010-5-15 フーリエ合成結果を、泉富士夫氏が開発したVESTAで表示するため、VESRA.3ed形式で書き出す機能が付加された
 2011-2-16 syfr11  負の原子密度も出力できるように拡張 5.FILOUT  最小二乗法の結果から、論文用のテーブルを作成する。結合距離・角度も計算。 2010-5-21 結晶構造の記載に広く用いられるようになった cif 形式に出力するルーティンが付加された。        但し、VESTAによる表示に必要最低限の情報である、格子定数、原子座標に限る。        空間群はP1としているので、VESTAでインポートして必要な追加修正を編集すること。 6.RSMV  最小二乗法の結果から、熱振動解析を行う。 7.FHKL  構造因子の計算および2θの範囲の反射数を計算する。

  •  Fortran実行形式プログラム

  •  構造解析について(卒論の取組ガイド)


    旧バージョンのページ  新マニュアル完成まで、旧バージョンを参照してください。但し、現行プログラムではいくつかの修正箇所があります。

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    (c)2009 Dec. 19, by H.M.