FONDERデータ処理の概略
2010-10-11 H.M.
JAEA東海研究所JRR3Mガイドホール設置の中性子単結晶4軸回折計FONDERデータの処理方法(簡易版)
FONDERデータの事前処理
2010-10-7/11 H.M.
ステップ 1
マックOSVのProfile_check ver1.3を実行する。
プログラムの使い方は東北大のFONDERのページ
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/noda/FONDER/FONDER.html
を参照のこと。
FONDERの推奨標準測定では2q-wスキャンとw-fixスキャンを組み合わせたり、バックグランドは
1秒のカウントであり、プロファイルをチェックすることで弱い反射の強度も測定するとともに、
必要な補正をかけて反射データFとsigFを求める。そのため、このステップは必須。
以下、FとsigFのテーブルデータファイル名を dcrdata.txt と呼ぶ。
(但し、後述のようにsigFはunder estimateであり、radsig10.exeで補正をはかること。)
ステップ 2
中性子データでは消衰補正RADIELをしないとRは良くない。RADIELをかけるためには
入射・散乱パス長を知らなければならぬので、吸収補正(ほとんど必要はないが)を
かねて、DABEXを実行する。
ウインドウ内でDABEXNのショートカット(予め、パスをPropertyで設定)をクリック。
起動画面とファイル入力例
*****************************************
****** DABEX2.1 for Omega-fix vers ******
****** FONDER/2D-PSD/IP /2+1axis ******
****** by RK & YN -NodaLab ******
Please enter file name
UNIT 4:dabinp.txt
Please enter file name
UNIT 9:dabout.log
Please enter file name
UNIT 35:dcrdata.dat
Please enter file name
UNIT 8:fdbout
終了すると、吸収補正およびPath lengthを計算した結果が fdbout
に出力されるとともに、空白のファイルdebug.txtが作られる。
ここで、dabinp.txtには格子定数、UBマトリックス、波長、サンプル外形の式
などの必要な情報を予め設定する。実行時のログはdabout.txtに書かれるので、
計算が正しく実行されているか、確認すること。
ステップ 3
DABEXの出力ファイル fdbout を読み込んで、消衰補正を行う。
RADIELNはウインドウ内のコマンドプロンプトから入力しなければならない。
その際、入力ファイル名は10桁以内とすること。
実行例
c:> RADIELN fi9 fi90 atm01 fdbout atm02
反射データファイル fdbout 以外に3つの入力ファイルが必要。
fi9 必要なパラメータ;内容はRADIELNに添付の説明書 readme.txt を参照のこと。
fi90 キーインテジャーで最初の数が最小二乗のサイクル数。2行目が温度因子の種類
atom01 原子座標および固定するパラメータの指定
また、実行すると
fi77 入力パラメータと最小二乗サイクル毎の新旧パラメータの計算結果
fi91 通常の最小二乗法プログラムと同等の出力表示
fi20 読み込んだ反射データファイルで指数を実数化した作業ファイル
atom02 RADIELNによる原子座標精緻化の結果
の実行ログあるいは結果が書き出されるので、必要ならば、パラメータの意味はそれを参照する。
消衰補正結果は result80 に書き出される。しかし、sigFの値が出ない。
ステップ 4
sigFを result80 に付け加えるには、radsig.inp にファイル名などを記述して、
「radsig10.exeへのショートカット」をクリックすればよい。
入力ファイルの例は
result80
fdbout
Fdata.dat
1,'(3I4,F10.3,F8.3)'
' 1.0000 -1 n 1.2384 FONDER NaNO2 260K 2010-9-25'
1.0, 0.0
このプログラムとradsig.inpのZIP
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