Mercury CCD の単結晶データの処理と構造解析
Version=2010-11-04 H.M.

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説明

0.基本的なこと
 Mercury CCDの測定を一通り実行すると、
   CrystalClear.cif
   f2.dat
の2つのファイル、およびCrystalClear.cifのコピーとして、プロジェクト名.cif が作成される。
 Crystal.Clear.cifには、格子定数、UBマトリックスなどが書き込まれている。
 f2.datには指数とその強度および標準偏差が書き込まれている。

1.強度データをAXS形式に変換する
  1) テキストエディタで f2.dat を次のように編集する。
   (1) ファイルの先頭に、次の2行を挿入する。このうち、1行目の8文字は変更不可。
     それ以外は、コメントなので、変更して良いが、2行あることは必須。
Mercury, 2009-11-20, DKDP, 298 K 
h, k, l, I=F^2, sigI
   (2) ファイルの終端行に、次の1行を付け加える。この行は数値を自由形式で読み取るので、空白で区切ってあればよい。
  0  0  0    0.0    0.0
      
 2) AXSのRDRDFを実行
   上で作ったファイルを読み込んで、AXS形式に変換する。

2.以下は、AFC5Rのデータの解析手順と同じで、
   CNVRDF:RDRDFで書き出したファイルを読み込んで、
          消滅則のチェック  等価な指数の強度の平均化  指数の並び替え  吸収補正
          などを実行し、ファイルに書き出す
   BDLS : 上記の書き出したファイルを読み込んで、ブロック対角近似で構造パラメータの精緻化をはかる。
          但し、正方晶系・立方晶系では、対角近似の計算を選択すること。
          このプログラムの実行に際しては、反射データファイルの他に、
            基本データファイル   原子座標ファイル
          を予め用意すること。2つのファイルは基本+反射+原子の順に、1つのファイルにしてもよい。
   SYFR : 最小二乗法BDLSの結果を受け、差のフーリエ合成などを行ったり、MEM実行のためのファイルを作成する。
          フーリエ合成した結果は、表計算ソフト(excel)や等高線作図ソフト(graphR)あるいは
          泉先生のVESTAで表示すればよい。
   FILOUT:最小二乗法の結果から、論文用のテーブルを作成する。結合距離・角度も計算。
          cif形式の出力をすれば、VESTAで構造を表示できる。
  などを使用して、解析を進める。
 


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